2021年6月アメリカのFDA（食品医薬品局）から、ある発表がありました。

それは、アメリカの製薬会社と日本のエーザイが共同で開発した新薬について、アルツハイマー病の原因と考えられる脳内の異常なタンパク質を減少させる効果を示したとして、アルツハイマー病の治療薬として承認したというものでした。

アルツハイマー病とは

【アルツハイマー病】とは、進行性の脳疾患です。

脳の中で記憶を司る【海馬】という場所の周辺から脳の委縮が起こり、だんだんと委縮の範囲が広がっていくことで、少し前のことが思い出せないという物忘れから始まり、徐々に認知機能が全体的に低下していきます。
認知症の原因疾患の一つで、現在の日本では、認知症の６割以上がアルツハイマー病を起因とするものだと言われています。

日本で現在使用されているアルツハイマー病の薬は、神経細胞を活性化させることで症状の悪化を遅らせるものですが、根本的な治療法ではないためアルツハイマー病自体の進行を抑えることはできません。

新薬は、軽度認知障害の人や初期の認知症の人に投与すれば、認知機能の低下を長期間抑えることが出来ると期待されています。
実用化されれば、今まで治ることはないと言われていたアルツハイマー病になってしまった人、あるいは今後アルツハイマー病になるかもしれない人、そして、支えていく家族の希望になるのではないでしょうか。

認知症になったらどうする？

自分自身が認知症になったら…？というようなことは、あまり考えたくないですよね。
私も「認知症になる前に病気で死ぬから大丈夫」なんて、勝手に思い込んでいたりします。
そう思い込んではいるものの、絶対にそうだ！とは言い切れません。
そこで、自分が認知症になったらどんな心配があるのかについて考えてみました。

もし認知症になったら、介護保険を利用して誰かにお世話をしてもらうことになるのかな？
そんな時って、お金の心配は出てくるのかな？

介護が必要になったらいくらかかる？

介護認定のレベルによって費用も変わってくるようですが、一例をご紹介します。

毎月の自己負担（要介護３の場合）

引用：みんなの介護【よくわかる】在宅介護にかかる費用は？老人ホームとの比較表｜みんなの介護 (minnanokaigo.com)

あくまでも一例ではありますが、実際に金額にしてみるとどうでしょう。
介護にかかる費用は、あなたが思っていたより大きいですか？小さいですか？

もしも介護が必要な状態になったとき、自分自身の老齢年金、あるいは遺族年金で足りるのか？
足りなければ預金で準備するのか？それとも民間の介護保険で準備するのか？

いざとなってから考えるのではなく、何事も事前に考え、準備することが大事です。

介護状態になってしまった場合、それを支える家族が精神的なストレスを抱えることも多くあるといいます。
事前に備えておけば、どのように介護をしていくのかについて、ご家族の選択肢を広げることが出来るかもしれません。
そうすれば、介護に向き合うことになったご家族の負担を少しは減らせるのではないでしょうか。

老後に必要な資金、一緒に考えてみませんか？