(ハラスメントシリーズ第2弾)パワハラ防止の対策を考えよう!
皆様お待ちかね、ハラスメントシリーズ第2弾!
(本当に待っていらっしゃる方がいるかどうかは置いといて…)
今回も、霧島市隼人町にありますエール保険の本店よりお送りします。
第1弾の『(ハラスメントシリーズ第1弾)パワハラについて知ろう!』では、基礎知識編としてパワハラってどういうもの?ということをご紹介しました。
今回のコラムでは、パワハラをどうやって防ぐのかについて取り上げたいと思います。
パワハラ対策が義務となった今、どのように対策をすればよいか一緒に考えてみましょう。
パワハラ研修を受けましょう
パワハラの研修を行うことによって、正しい知識を得ることができます。
社内研修は、社員全体がパワハラに対する共通認識を持つために有用であると同時に、会社としてパワハラ防止に取り組むための第一歩となります。
経営者向けの研修では「昔はそんなの当たり前だった」「昔はいい時代だった」というような言葉が出ることも多いそうです。
確かに20~40年前は、今よりも上司からの叱咤激励を受けたり、男性の役割・女性の役割の区別を感じたりする場面が随分と多かったかもしれません。
しかし、時代は変わりゆくものだということを忘れてはいけません。
ひと昔前の常識と今の常識が同じであるとは限らないのです。
世代やジェンダー、育ってきた環境も、人の価値観に大きく影響を与えます。
ハラスメントを判断するポイントは相手が不快に感じたかどうかであることを踏まえ、自分の考えが必ずしも正しいわけではないことを意識し、相手を慮った対応をするのが良いでしょう。
公平性を意識しましょう
中には「皆に対して平等に接している」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ここで気を付けなければいけないのが、平等と公平は違う、ということです。
2人の社員に、それぞれ【おなじ量】の【おなじ内容の仕事】を与えるのは平等です。
ベテラン社員が与えられたその仕事を就業時間内に完了できるのに対し、新入社員はその仕事を完了させるのに4時間の残業を行ったとしたら…?
仕事量は平等でも、知識や能力、経歴などを考慮すると、公平性に欠けると言えます。
公平とは、判断に偏りがないことです。
例を挙げて考えてみましょう。
新入社員のAさんと、ベテラン社員のBさんで同じ業務を行うとします。
業務の総量を100とした場合に、Aさんには30、Bさんには70の業務を振り分けたとしましょう。
この業務配分は、公平だと思いますか?
業務の経験やノウハウなどを考慮したと判断できれば、公平であると考える方が多いのではないでしょうか。
同期入社で仕事の処理能力も同程度のCさんとDさんに業務を振り分ける場合を考えてみましょう。
先程と同じように業務量を100とした場合、Cさんに30、Dさんに70の振り分けをしたとします。
CさんとDさんのレベルが同じ程度と考えたとき、このような業務配分は公平だと言えるでしょうか?
何も説明がないままにそのような割り振りをされていたら、「同期入社で処理能力も変わらないのになぜ?」と双方から不満が出る可能性があります。
では、この業務分担の決定に【育児休業を予定している先輩社員の仕事をCさんが引継ぐことが決まっている】等といった、考慮すべき状況や背景があったらどうでしょうか。
上位者が「なぜそのような業務配分になったか」という背景を説明し、CさんとDさん双方の理解を得ることで、不公平感を払拭することができます。
アンケートを実施しましょう
そして、社内でアンケート等を実施し、現状としてパワハラと感じている社員がいるかどうかの実態を把握することも有用です。
実態が見えなければ、いくら研修をしても『パワハラは他人事である』との意識が抜けない方もいることでしょう。
アンケートの実施は、客観的に自分の会社の実状を知る良い機会になります。
同じ会社で仕事をしているとは言えど、他者の目を通して見た現状は、自分が見ている現状と乖離していることに気付くかもしれません。
様々な視点で現状を把握すれば、相互理解を深めることが出来るとともに、職場環境の改善等の問題の洗い出しができるのです。
また、会社としてパワハラに対する方針を規定しなければなりません。
罰則とともに就業規則等の文書に示し、社員に周知しましょう。
最後に
シリーズ第2弾はパワハラを防ぐにはどうすればいいかについて取り上げました。
「ハラスメントにはパワハラ以外にどのようなものがあるの?」ということをおさらいをしたい方は、過去のコラム『知らない間にあなたも?ハラスメントの加害者・被害者になっていませんか?』をご覧ください。
次回は、実際にパワハラが起こってしまったらどのように対処すべきか、どのような責任を問われるかということについて取り上げたいと思います。
第3弾もお楽しみに!