~『メモを取る』ことの2つの意味 ~
今回は、霧島市にあります『エール保険事務所 霧島本店』から
私の記憶に残る出来事をお届けしたいと思います。
◇◆メモを取らない店員とこっそりメモした友人◆◇
あれは約20年前、友人の誕生日会に参加したときのことです。
私は生まれて初めて、“メモを取らずにオーダーを受ける店員さん”に出会いました。
その店員さんはこちらが注文を伝えている間、ずっと目を閉じながら「ふむふむ」といった感じに首だけを縦に動かし、絶え間ないオーダーにじっと耳を傾けている姿は自信に満ち溢れ、ただ者ではないオーラを放っていました。
「本当に覚えたのかな?」
「どうだろう?」
「私、自分が何を頼んだか忘れちゃった!」
ぼそぼそとそんなことを話している間、長かったオーダーも終了し、店員さんは颯爽と立ち去っていかれました。
なぜだかザワザワした気持ちでいた私の一つ隣の席で、友人Aはこっそりオーダーをメモしていました。
次第に待ちに待った料理が順番に運ばれてきます。
そのたびに全員が、友人Aのメモに注目。
「これも来た!」
「あとはこれとこれだね。」
などと話をしている間、なんと!すべての料理と飲み物が見事にテーブルに並びました。
「すごーい!全部あってるー!」
「あの店員さん、記憶力すごいね!」
歓喜にも似た雰囲気の中、なぜだか私は驚きや興奮よりも、理由のわからないザワザワとした気持ちを消せませんでした。
◇◆メモを取ることの意味◆◇
そして、時はずいぶん流れて2025年4月。
あの時の友人Aは、今や新人教育の大ベテラン。
毎年恒例でもある「今年の新人さん」の話題になった時、友人の一人が「メモを取らない子がいて困っている」と話し始めました。
「メモを取らなくても教えたことを完璧に記憶している子は確かにいる」
「でも、見返すためにもメモは必要では?」
「それでも完璧に覚えてたとしたら、やっぱりメモはいらないのかな?」
答えの出ないやり取りが続いていたところで、友人Aが話し始めました。
「私は『メモを取る』ということには、2つの意味があると思っている。
一つ目は、
【忘れないようにする】【記録をとる】というメモ本来の意味。
二つ目は、
(先輩やお客様など)相手に対して
【「ちゃんと聞いています、安心してください」のパフォーマンス】としての意味。
だから私は、どれだけ記憶力がいい子がいても、
『メモを取ることは、相手に対する思いやりだからメモを取ってね。
自分のための仕事にならないようにしよう。』と伝えてる」と。
なるほど。
目からうろこが落ちた瞬間でした。
例えば自分が相談した内容に対して、お医者さんや店員さん・職場の上席がメモをとりながら聞いてくれたとしたら・・・
確かに
「ちゃんと聞いてくれているな」と、それだけで安心します。
その安心感は、ある種どんな言葉をかけるより、大切なのかもしれません。
メモを取ることについてここまで深く考えたことがなかった私ですが、20年前に感じたあのザワザワした気持ちの正体を確認することができました。
メモを取ることが正しくて、取らないことが悪いということではありません。
取らなくてもそれは間違ってはいないのです。
たとえそれがどちらであれ、いつでも相手を思う行動ができるよう、心を配っていたいものですね。
さて、エール保険事務所では現在、新卒採用・キャリア採用ともに募集しております。
よろしければ、のぞいてみてください。
(株)山興商会【エール保険事務所】の新卒採用・会社概要 | マイナビ2026





